日本型雇用慣行が変化したと言われた久しいですね。
新卒を一斉に採用し、時間をかけて教育をし、歳を重ねれば給与も上がっていく・・・私には羨ましくも感じるシステム
です。
そんなメリットも多々ありましたが、業績が常に右肩上がりとはいかない厳しい経済状況の中、価値観の変化の中で
年功序列は維持できなくなり、賃金体系、評価制度を見直そうとする企業が続発しております。
会社を拠り所として人生設計をすることが難しくなりました。
大切なものは自分で見つけ、自分なりのアプローチをしなくてはならない、ということです。
実は、私は就職という点では「ナガシ」です。
大学で就職活動が始まった直後にバイオテクノロジーの専門学校に行くことを決めましたので、就職活動は資料請求の
ハガキを100枚程度書いただけでした(時代がわかってしまいますね・笑)。
専門学校を出た後は研究所に勤めましたので、俗にいう企業の”新人研修”を受けたこともなく、”同期”もいません。
活きのいい新卒というチャンスはあっさり過ぎ、以降は即戦力として働かなくてはなりません。
従って、社会人として必要と思うものは自分から取りに行き、まるで備えていた能力のようにして業務をこなしてきました。
今思えば張りつめて仕事をしていましたね。
未だ仕事に満足してはいませんが、自分の進むべき方向が漠然としていた時はなおのこと、きりきりしていて、周囲の
人も”ムキになっちゃって・・・”と感じたのではないでしょうか(苦笑)。
そんな時期を経て実感しているのは、都度都度、立ち止まって足元を確認することが重要なんだな、ということ。
自分を振り返って、無理矢理でも理由付けをして先へ進む。
そうすればなんとなくでも、納得できるストーリーのある展開ができるというものです。
「ナガシ」の私は我流でもがいてきましたが、「キャリア・コンサルティング」を通じて、順序立てて自身の”キャリア”を
形成しましょう。
”キャリア”とは、『一般的に「経歴」「経験」「発展」さらには「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性
ないしは継続性を持った概念』とされています(「厚生労働省」の定義による)。
これが『積み重なって”職業能力”が蓄積される』と捉えられておりますが、私はもう少し広く、『その人の人生の中の
仕事あるいは働くことを中心にした部分』という認識でおります。
働くことから自分の人生を捉える、というイメージです。
単にプライベートの時間を確保できれば、ワークライフバランスが保て幸せになれるというものではありません。
自分の大切にするものを大切にできる人生こそ、満足できるものになるように思います。
それには己の中に軸を持つ、もしくは外に価値を求めないことが重要と考えています。
仕事探しのためのキャリア・コンサルティングは、通常、次のような流れで行います。
1.自己理解
↓
2.仕事理解
↓
3.啓発的経験
↓
4.意思決定
↓
5.方策の実行
↓
6.新たな仕事への適用
もちろん、就職のみが全員のゴールではないでしょう。
また、環境が変われば働き方も変わりますので、例えばフルタイムでの働き方を望まれていた人が、パートタイムで、
もしくは仕事を辞めざるを得ないこともあり得ます。
大切なのは、その都度、自分の生き方を見つめ直すこと、すなわち最初の行程である自己理解に立ち返る、または
新たにアプローチすることです。
その視点から言えば、”自己理解”こそが幸せな職業人生を送るためのスタートです。